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元町映画館☆特集

直木賞作家、道尾秀介原案『名前』公開

直木賞作家・道尾秀介さんが書き下ろしたオリジナル原案。これを脚本家として活躍する戸田彬弘監督が映画化。

直木賞作家・道尾秀介さんが書き下ろしたオリジナル原案。これを脚本家として活躍する戸田彬弘監督が映画化。名前も素性も隠した男・正男と女子高生の笑子。立場も性別も違う男女。正男は会社、社会を渡り歩き、笑子は自分、目的を探して学校と社会を綱渡る。何が目的か分からない笑子と過ごすことに不安を覚える正男だったが、次第に娘といるような感覚に。ある日、笑子の秘密を知った正男は…。正男役にはメジャー、インディペンデントなど問わず、数多くの作品に出演する津田寛治さん。笑子役には若手女優の駒井蓮さん。

冒頭、正男のダメんず具合が泣ける。
「うわぁ、これ絶対異性に嫌われる要素やけど、同性からみたらあるあるや」。そんな感じで私の心を一気に掴まれました。そして「本当の自分じゃない方が皆幸せなのさ」と言うのです。
これ!これ!、たまに男は「週刊少年ジャンプ」の主人公のように、かっこダサいことを言いたくなるのです。底辺に近づけば近づくほど、行動よりも言葉が先に出てくる。それを体現する津田寛治さん。ハマり役です。

一方でそんなダメんずに振り回されずに、自分の“我”を突き通す笑子。彼女の初登場シーンにやられました。正男の職場で彼の嘘がバレそうなシーンで、笑子は颯爽と登場し「さぁ、帰ろうお父さん」。セリフの後に( ´ ▽ ` )ノという絵文字がついてくるような爽やかさ。スポンサーの皆さんぜひ、駒井蓮さんにCMをと言いたくなるくらいのさわやかさ。これから大注目の女優さんです。

ぜひ本作は心を空っぽにしてご覧ください。この先はどうなるか、真実はこうじゃないか…とか想像するのも映画の醍醐味ですが、空っぽの状態で正男と笑子がいかにして自分、“名前”を取り戻す、いや見つけるのか見守って欲しいです。消したい過去がある一方で、戻りたい過去もある。後半にかけて必死に自分を組み立てる行動を一緒に見守ってください。
名前
(監督:戸田彬弘/2018/日本/カラー/5.1ch/114分)

上映スケジュール
12/1(土)~12/7(金)
12:10~
12/8(土)~12/14(金)
17:20~
※12/2(日)の上映終了後には戸田監督をお招きしてトークイベント、「映画『名前』は日本版『ラ・ラ・ランド』か」を開催!

配給:アルゴ・ピクチャーズ (c)2018映画「名前」製作委員会
公式サイト
https://namae-movie.com/

元町映画館イベントページ
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