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元町映画館☆特集

ヴィスコンティ後期の傑作『家族の肖像』

約40年ぶりの劇場公開。この壮大な人間ゲームを劇場で見ずしてどこで見るのか。まさに必見!

自身は裕福な立場でありながら、庶民の生活を捉え『郵便配達は二度ベルを鳴らす』などの名作を作り上げたイタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督の後期の傑作『家族の肖像』。
このビジュアルから高貴な匂いを感じさせる大人映画。全編、室内で撮影されており主要人物は5人。限定的なシチュエーションだからこそ生まれる緊張感、ドラマ性はヴィスコンティにしか出せない唯一無二な世界観となっています。


イタリア、ローマの豪邸で暮らすある老教授。誰にも邪魔されず彼のもとへある珍客がやってくる。その珍客とは伯爵夫人と娘、娘のフィアンセ、そして夫人の愛人の計4人。戸惑いをみせる老教授は次第に彼らと打ち解けていくが、彼の生活は次第に崩壊していくのだった…。


「1978年第52回キネマ旬報外国映画ベスト・テン第1位」を受賞し、日本でも人気のある本作。何と言っても本作に溢れ出る豪華で荘厳に満ちた映像の持つ空気感、そして次第に教授の生活が崩れ去っていくさまがなんとも言えない。


教授役にはバート・ランカスター。『大反撃』(監督:シドニー・ポラック)では兵士役をつとめるなどアメリカのタフガイ俳優がここでは崩れ去っていく貴族を熱演。時代に取り残されたような老教授が外の世界をまとった女性たち、そして美青年である愛人に自分の世界を奪われていきます。


美しい映像の中で人間のドロドロとした部分を魅せるのはヴィスコンティにしかできない、まさに真似できるなら真似したいシーンが盛りだくさんです。


豪華なセットに一切負けてない、出演者の演技力も本作の魅力です。
約40年ぶりの劇場公開。この壮大な人間ゲームを劇場で見ずしてどこで見るのか。まさに必見!



家族の肖像 デジタル完全修復版
8/12(土)~8/18(金)
14:30~
8/19(土)~8/25(金)
10:10~